耐震性能を高めると、建設コストは高くなりますが、地震時の損失を抑え、また地震保険料も低く抑えることができます。耐震性能は、建設コストと供用期間における損失や支出のバランスを考える必要があります。その様なコンセプトで設計することをLife Cycle Designと呼びます。篠塚研究所では、設計者と連携しつつ、建物の目的や仕様を勘案し、最も適した耐震グレードを提案します。
耐震性能レベルを高めると、建設コストは高くなりますが、地震時の損失を抑え、また地震保険料も低く抑えることができます。耐震性能レベルは、建設コストと供用期間における損失や支出のバランスを考える必要があります。この様なコンセプトで耐震設計することを、Seismic−Life Cycle Designと呼びます。
リスクカーブは、建物の供用期間とともに増加します。地震と遭遇する機会が多くなるからです。
供用期間のリスクカーブには、耐震レベル向上のための費用増分を直接取り入れることができ、費用対効果の検討が可能になります。
供用期間50年のリスクカーブ(下図)を見ると、稀に発生する巨大地震に対し、耐震レベルの向上は効果的であることが分かります。一方、比較的よく起きる地震に対しては、効果は少なくなります。
耐震性能レベルは、稀に発生する地震に対し「どこまで許容できるか」と「経済性」で、決定します。
Seismic LCC は、地震災害による損失の平均値を供用期間に亘って評価したものです。トータルコストが少ないほど、経済的な対策といえます。
初期投資の少ない対策は、必ずしも経済的とはいえません。経済性は供用期間のコストで見る必要があります。
PDF資料 「Seismic−Life Cycle Design」