用語 | 英語 |
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意味 | |
BCM | Business continuity management |
BCPの策定から、その導入・運用・見直しという継続的改善を含む事業継続のための包括的・統合的な管理手法。 | |
BCP | Business continuity planning |
平時から緊急時、復興時を通じて事業の損失を極小にとどめつつ復旧を迅速に進めるために、人の安全も含めて、どのような手順で緊急時の対応を行えばよいか、事前に決めておくこと。 | |
LCC | Life cycle cost |
施設の建設、維持、撤去など生涯に必要となる費用。 LCCに地震リスクを取り込むことで、対策の投資対効果の検討に使われる。 |
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LCD | Life cycle design |
LCCが最小になるような、施設設計。 | |
NEL | Normal expected loss |
シナリオ地震が発生した際の損失額の平均値。 | |
PML | Probable maximum loss |
シナリオ地震が発生した際に、予想される最大の損失を意味する。 不動産のエンジニアリングレポートで使われるPMLの定義は以下の3つの指標が用いられている。
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PRA | Probablistic risk assessment |
リスクを定量的に計算する方法全般を意味する。 | |
PSA | Probabilistic safety assessment |
確率論的に安全性を評価する手法。原子力関連施設等の安全性評価に使われる。 | |
SRM | Seismic risk management |
危険地震を想定し、その地震による復旧費用、事業停止期間、財務上の不足資金などを定量的に推計し、企業の経営的リスク管理という視点から、効果的な対策の意思決定支援を行う、体系化された情報技術。 | |
リスク | Risk |
将来における不確かな損失あるいは不利益。 |
用語 | 英語 |
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意味 | |
イベントリスクカーブ | Event risk curve |
シナリオ地震による損失の超過確率を表す曲線。 | |
ハザードマップ | Hazard map |
危険度の大小比較を地図上にマッピングし、分かりやすく示した図。地震ハザードマップ、洪水ハザードマップなどがある。 | |
フラジリティカーブ | Fragility curve |
地震動の大きさに応じた被害確率を示す関数。被害形態の発生確率を求める関数であり、被害形態が明確に定義される必要がある。 | |
ポートフォリオ地震リスク | Portfolio seismic risk |
散在する複数の施設を対象とした地震リスク。保有資産を分散投資し、リスクを減らす投資手法を語源としている。 | |
ボトルネック指標 | Bottleneck index |
事業停止期間を長期化させる施設や設備を特定するための指標。 影響度、耐震脆弱性、復旧難易度の積で表される。 |
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リスクカーブ | Risk curve |
施設周辺で生じる可能性のあるあらゆる地震による損失の超過確率を表す曲線。施設は散在する施設群でもよい。 | |
リスクマネジメント | Risk management |
保有するリスクを効率的に低減・転嫁する管理手法。 | |
逸失利益 | Profit loss |
地震等によって事業が停止し、その間操業していれば得ることができた利益。 事業停止期間に日当たりの粗利を乗じて求められる。営業損失とも言う。 |
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再調達価格 | Replacement cost |
建物や施設を再建するのに必要な費用。減価償却を考慮した簿価額とは異なる。 | |
財物損失 | Property loss |
復旧するのに必要な費用と簿価上の逸失損失。簿価上の逸失損失は、流動資産と固定資産に分けて評価する。 | |
残余リスク | Residual risk |
設計時に想定される地震以上の地震等によるリスクを表す。超過確率で示される。原子力施設の地震PSAなどの評価に使われる。 | |
事業停止期間 | Business interruption |
地震等によって事業が停止する期間。BCP策定に不可欠な情報である。 | |
損失率 | Loss ratio |
復旧費用を再調達価格で割った値。 | |
地震ハザード | Seismic hazard |
サイトを設定し、そのサイトの地震危険度を地震動の大きさやその発生頻度などで表記したもの。 | |
地震リスク評価 | Seismic risk assessment |
地震リスクを評価する方法全般を意味する。 | |
地震ロス関数 | Seismic loss function |
地震動の大きさに対応した損失額を示す関数。地震損失曲線ともいう。 | |
年平均損失 | Annual expected loss |
生じる可能性のあるあらゆる地震による損失の年当りの期待値。年損失期待値ともいう。 | |
復旧曲線 | Recovery curve |
地震後の経過日数に対する復旧率を示す曲線。 |
用語 | 英語 |
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意味 | |
イベントツリー | Event tree |
各被害要因を被害形態に分岐させて接続し、排反事象となるように階層状に組み上げる分析手法。無被害から全損に至る様々な被害を漏れなく評価できる。損害の重複評価を回避できる、などの利点がある。 | |
シナリオ地震 | Scenario earthquake |
位置や規模などの地震源情報と発生確率を特定した地震。 | |
フォールトツリー | Fault tree |
損傷や機能停止などの望ましくない事象を頂上事象に設定し、その事象が発生する要因をANDゲートやORゲートなどを用いて接続して組み上げたもの。イベントツリーに展開することができる。 | |
マルチイベントモデル | Multi Event Model |
生じる可能性のある地震をモデル化したシナリオ地震群。シナリオ地震を全国に配置したもので、その数は数万程度。 | |
被害形態 | Damage state |
無被害、軽微、大破などの被害のレベル。 | |
被害要因 | Damage factor |
震動被害、地盤被害、津波被害などの損失を生じる誘引事象。 |
用語 | 英語 |
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意味 | |
キャット・ボンド | Catastrophe bond |
リスクを債権として発行し、資本市場に直接肩代わりしてもらう仕組み。 | |
キャプティブ保険 | Captive Insurance |
保険子会社によるリスク転嫁方法。 | |
コミットメントライン | Commitment line |
金融機関と予め決めておいた期間と融資枠の範囲内で融資を行う仕組み。 | |
コンティジェット・デット | Contingent debt |
必要資金を予めプールしておき、被災時等においてその資金を借り入れする仕組み。 | |
代替的リスク転嫁策 | Alternative risk transfer |
地震保険以外の方法を使い、リスクを転嫁する方策。 |